あらすじ
「……いただきます」
無邪気な少年の仮面を脱ぎ捨てたハルの牙が、りくの白い肌を容赦なく貫く。
待っていたのは、激痛ではなく、脳を白く溶かすような甘い快感だった。
初めて牙を立てられたりくは、吸血に伴う「熱」の副作用に翻弄され、抗う力さえも奪われていく。
貪るように血を啜り、獣のような吐息を漏らすハル。
その瞳に宿るのは、理性を焼き切った純粋なまでの食欲と独占欲だった。
「足りないよ、りく。……骨の髄まで僕のものにしたい」
終わりのない渇望。意識が遠のく中、りくが絶望の淵で見たのは、部屋の入り口に佇む新たな影。
冷徹な科学者・カイが、眼鏡の奥で怜悧な光を放っていた。
「……末っ子の特権も、そこまでだ」
救世主を装ったハルの暴走を止めたのは、慈悲ではない。
それは、一滴の無駄も許さない「冷酷な管理」の始まりに過ぎなかった。
――快感という名の毒に染まる体。
「吸血の箱庭」第3章。ハルの暴走。カイの登場。
※本作はヤンデレ、監禁、強制、吸血による快感描写など、過激な執着要素を含みます。ハッピーエンドではありません。メリーバッドエンド(救いのない結末)にご注意ください。