あらすじ
その世界では、誰もが「役」を持っていた。
「他の世界の真似事」のように、物理法則でさえ担う「役人(やくびと)」がいる。
そんなハリボテの世界の人々は、「感情」への理解が乏しかった。
感情が生まれ、「役」を全うできなくなった者は「役解け(やくとけ)」と呼ばれた。
そうして追いやられ、「後回し」にされた男、「律(りつ)」は、
「見本の世界」から引き寄せられた、役人に ”なれてしまう”「紬(つむぎ)」と「ユキ」に出会う。
律は彼女達の瞳の色を見て、酷く驚いた。
何故なら、彼は感情を「瞳の色」の中に視る事が出来たからだ。
異様な濃さの色を携えた紬、巨大な白猫のユキはその世界で異質であった。
このお話は、そんな紬とユキが、律の力を借りながら
「役解け」、そして「世界そのもの」に感情を教えていく物語。