あらすじ
人気廃墟ユーチューバーとして活動していた青年・高城拓海は、山奥にある「残像の家」と呼ばれる廃墟を撮影中に失踪する。家族から依頼を受けた霊能力者・間宮響子は調査のためその家を訪れるが、そこには生活していた当時のまま食卓や家具が残り、時間が止まったような異様な空間が広がっていた。霊視によって響子は、この家でかつて一家心中が起き、家族の霊たちが死を理解できないまま“日常”を繰り返し続けていることを知る。彼らは欠けた家族の席を埋めるため生者を取り込み、拓海もすでに“家族の一員”として囚われていた。響子は彼を連れ出そうとするが、怨念に満ちた家は出口を歪め、霊たちは優しくも執拗に「おかえり」と呼び続ける。やがて拓海の心は崩れ、食卓の席へ戻ってしまう。数日後、失踪したはずの拓海のチャンネルに新しい動画が投稿される。そこには笑顔の“家族”と共に座る彼の姿が映っていた。動画の最後、拓海は静かに語りかける――「次は、あなたの席です」。コメント欄には、同じ言葉が無数に並び続けていた。「ただいま」。