あらすじ
京・壬生。
壬生浪士組の局長・芹沢鴨は、乱暴狼藉の悪名をほしいままにしていた。
金を巻き上げ、橋の上では関取を叩き伏せる。
その振る舞いは、やがて組の分裂を招く。
だがその悪名の裏には、誰にも明かされぬ覚悟があった。
贔屓の芸者屋に仕える幼い女中「すずめ」が、権力者の横暴によって命を落としたこと。
壬生浪士組を守り、来たるべき時代のために、自らが“影”となると決めたこと。
光の資質を持つ近藤勇。
冷徹な現実を見抜く土方歳三。
そして芹沢の真意に気づく新見錦。
やがて芹沢は、自らの死をもって壬生浪士組を新たな名へと導く。
「新しき時代に選ばれし組――“新撰組”など、どうだろう。」
その笑顔の裏にあったのは、未来へ託す覚悟だった。
影は霞となって消える。
だが、誇りは残る。
それで、良い。