あらすじ
高校生になっても、社会人になっても、私を縛り続ける「六時半」の門限。
親戚との同居が解消されても、親の支配は終わらなかった。
「正直に言えばいい」という母の言葉を信じれば、待っているのは執拗な否定。
「家族で出かけているだろ」と畳みかける父。
逃げ場のない二対一の断罪に、私の身体は睡眠障害と吐き気という悲鳴を上げ始める。
家を出る勇気も、死ぬ勇気もない。
けれど、自分を明け渡すことだけは、もうやめた。
これは、解決しない日常の中で、自分だけの「香り」を盾に淡々と生き抜く一人の女性の独白録。