あらすじ
エラーを吐いてでも、君の隣にいたいんだ。
世界は日々アップデートを繰り返し、仕様に合わない異常値(ノイズ)は静かに削除されていく。それがこの現実のルール
気がつけば、俺のアカウント(存在)は削除待ちのキューに入っていたらしい。
体温も、存在感も、誰かの記憶からも消えかけていく透明な日常。
完全に消去されるまでのカウントダウンが始まった世界で、唯一、君だけが本物だった。
君と飲むコーヒー、不規則なキーボードのタイピング音、あきれたような笑い声。変な顔。
システムの目こぼしの中で、俺をこの世界に繋ぎ止めるのは、君というたった一つの強制終了回避策(アンカー)。
世界がバグ修正を完了する前に、俺たちの存在(ルール)を上書きしてやる。
全てのバグ取りが終わったあとも――どうか一緒にいられますように。