あらすじ
突如、現代社会にダンジョンが出現し、世界は「レベル」と「スキル」に支配された。
未曾有の混乱の中、人々は攻略情報を求めてネットに群がり、効率的なレベル上げやパーティ編成に明け暮れていた。
そんな狂騒を余所に、重度の引きこもり青年・中井 唯人(なかい ゆいと)は、自宅の自室が「ダンジョン」へと変貌したことをきっかけに、さらなる引きこもりを決意する。
「ネットも繋がらないし、外は怖そうだし……。ここでちまちまレベルでも上げてるか」
外界との情報を完全に断絶した唯人には、世間の「常識」が届かない。
「レベル10になれば天才」
「複合スキルは一生に一つ習得できれば奇跡」
そんな効率主義のノイズを遮断した彼は、ただひたすらに、孤独な練磨を繰り返した。
一億回の素振り、数千万回の火起こし、終わりのない瞑想。
気がつけば、彼の「ちまちました趣味」は、世界の理を逸脱し始めていた。
「火起こし」は【恒星の理(ステラ・マニピュレーター)】へ。
「穴掘り」は【時空崩落(ディメンション・イレイザー)】へ。
そして、彼が辿り着いたのは、この世の全てを自在に定義する【森羅万象を操る権能】。
これは、情報を捨てて「最強」を掴んだ男が、うっかり世界を塗り替えていく物語。