あらすじ
王国随一の才女と名高い伯爵令嬢セラフィーナ・ヴァレンティア。
礼儀、外交、経済、すべてを完璧にこなす彼女は、将来の王太子妃として誰もが認める存在だった。
――しかし。
王立学園の舞踏会で、王太子ルシアンは突然の婚約破棄を宣言する。
「私はミレイユを愛している。お前との婚約は破棄する」
“真実の愛”を掲げる王太子と義妹。
セラフィーナは悪女の汚名を着せられ、王都を追われることになる。
だが、王太子は知らなかった。
王国の交易、港、商人ギルド――
そのすべてを実質的に動かしていたのが、セラフィーナだったということを。
彼女が帝国へ去った瞬間、王国の物流は停止。
市場は崩壊寸前、ついには王城が民衆に包囲される事態へ。
そして王太子は気づく。
――自分が捨てた令嬢こそ、王国を支えていた存在だったのだと。
今さら謝罪しても、もう遅い。
なぜならセラフィーナはすでに帝国公爵夫人となり、世界最大の交易港を動かしていたから。