あらすじ
「今日から君の役割は、我ら8人の渇きを癒やすことだ」
長男格・エダンによる冷酷な宣言。絶望に打ちひしがれるりくの前に現れたのは、無邪気な微笑みを浮かべる末っ子格の少年・ハルだった。
「みんな、今日はもうおしまい。この子は僕が預かっておくよ」
兄たちの支配から救い出すようなその言葉に、りくは一筋の希望を見出し、彼の自室へと足を踏み入れる。
しかし、そこはぬいぐるみや絵本が並ぶ穏やかな光景とは裏腹に、誰の目も届かない、二人きりの「甘い牢獄」だった。
「僕一人に可愛がられるのと、どっちがいいか、わかるよね?」
優しく包み込まれた手、甘えるような視線。
だが、ハルの瞳は笑っているのに少しも瞬きをせず、ただ獲物の血管だけを凝視していた。
逃げ場を失ったりくの細い手首に、冷たい唇が押し当てられる。
それは、救いなどではなかった。
兄たちによる「共有」から、自分だけの「独占」へ。
ハルの純粋すぎる狂気が、りくを底なしの沼へと引きずり込んでいく。
吸血の後に訪れるという「熱」の副作用を知らぬまま、少女は最年少の捕食者にその身を委ねてしまうのか。
――優しき救世主は、残酷な共犯者。
「吸血の箱庭」第2章。今、最初の牙が彼女を貫く。
※本作はヤンデレ、監禁、強制、吸血による快感描写など、過激な執着要素を含みます。ハッピーエンドではありません。メリーバッドエンド(救いのない結末)にご注意ください。