あらすじ
王都の隅にある薬草園で働くカピバラ獣人のルカは、のんびり屋で並外れて体温が高いオメガ。
ある寒い冬の日、極度の冷え性で倒れかけていた蛇獣人のアルファ・ヴィオを、その温かさで救ってしまう。
国家の裏側を担う冷酷な特務機関のエリート官僚であるヴィオは、ルカの温もりと甘い干し草のフェロモンに強く惹かれ、彼を「専属の抱き枕」として強引に自分の屋敷へと連れ帰った。
最初はただの暖房器具扱い。
しかし、毎晩同じベッドで抱きしめ合い、ルカの無尽蔵の熱を与えられるうちに、ヴィオの凍てついた心と身体は少しずつ溶かされていく。
毒舌の裏にある不器用な優しさと深い孤独に気づいたルカもまた、ヴィオの存在を手放せなくなっていく。
冷酷なアルファと温厚なオメガ。
氷と陽だまり。
決して交わるはずのなかった二人の体温とフェロモンが完璧に溶け合った時、単なる雇用関係は、魂の根底から惹かれ合う「究極の共依存」へと変わっていく。
これは、凍えるような孤独の中で生きてきたアルファが、無自覚に温かいオメガに出会い、永遠の春を手に入れるまでの極甘で濃密な愛の物語。