あらすじ
それは、言葉がすべてを決める世界。
――ちいさな箱庭をゆらした、ちいさな小石の物語。
「学都DiCe(ディーチェ)」では、すべての住民が生まれ持つ「言名(コトナ)」によって役割を定義される。[史記]を言名に持つ少年フヒトは『生きた歴史書』として世界を淡々と記録し続けてきた。疑うこともなく続いてきた不変の日常は、突如転機を迎える。
「――俺を拾ってくれ!」世界の『外』から来たと主張する迷子に、手を差し伸べたのが運の尽き。学都の主[調停者]リ=ヴェーダから謎の美少年――推定:来訪者――アリスの監査役を命じられたフヒトは、自由奔放なアリスに振り回され、「理(ことわり)」に定義された役割を超えた感情を知っていく。
次第に露呈する学都の歪み。世界を乱し再構成する[破戒者]ユ=イヲンの嘲笑。「きみの存在が、すべてを壊すんだ」 書き換えられた過去の記録、そしてアリスの正体とは――二人の絶対者たちの真実を前に、フヒトは己の「在り方」の選択を迫られる。
変わるはずのない日常が軋みだす。忍び寄る変革に、少年たちはまだ気づかない。
【2014完結】
※2017 番外(Fragment1/2)追加
※2026 番外(Fragment3)追加&加筆修正予定