あらすじ

札幌最大のダンジョンと化した手稲山。その麓にある西宮の沢で、僕はキッチンカー『ハクリュウ』のお弁当屋を営んでいる。名前は湊(みなと)。相棒の白い猫(?)のナッツと一緒に、毎朝ご近所さんや探索者の人たちに温かいご飯を届けるのが僕の日常だ。 前は『始原のダンジョン』なんて場所をたった一人で踏破したこともあったけど、今はもう引退した身。戦いよりも、「毎日美味しくご飯を食べること」の方がずっと大切だからね。 僕のお弁当の具材は、夜のダンジョンでこっそり仕入れてきた魔物のお肉だ。ちょっとした下処理のコツさえあれば、どんな凶悪な魔物だって極上の食材に変わる。 なぜか僕の弁当を食べた探索者の人たちは、「食べると不思議と活力が湧いてくる!」「驚くほど調子が良くなる!」と大げさに喜んでリピーターになってくれる。僕はただ、普通に美味しく調理しているだけなんだけどな。 「お待たせしました。はくりゅうデリバリーです。熱いうちにどうぞ」 これは、元・最強探索者の僕が、手稲山の麓で美味しいご飯を作りながら、みんなの日常をちょっとだけ手助けするお話。 今日もお腹がグゥと鳴る、北海道発・ほのぼのダンジョン×飯テロファンタジー、いざ開店です。 【一食目】「はくりゅうデリバリー、本日のメニューはラットハウンドのから揚げ弁当です」 ご近所さんの駆け出し探索者・朱里さんが、ダンジョンでの実地試験中に異常発生した魔物の大群に巻き込まれてしまったらしい。 普段はもうダンジョンに深入りしないようにしているけど、お得意さんのピンチとなれば話は別だ。 血と獣の臭いが立ち込める絶体絶命の最深部に、揚げたてのから揚げの匂いと一緒にお届けにあがります。

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カクヨム
カクヨム2026/03/05
  • 現在の作品『始原の帰還者、札幌でひっそりお弁当屋を始めます 〜深層の魔物で作った『魔素抜き弁当』が美味すぎると探索者たちの間で話題な件〜』