あらすじ
【運命のエラーと、静かなる塔の住人】
2026年、現代日本。連日の残業で心身ともに摩耗していた会社員は、コンビニ袋を下げた帰路、突如として眩い光に包まれる。目を開けた先は、大陸パラミティの最果てにそびえる「図書塔」だった。
彼を召喚したのは、伝説の守護魔導師。プラチナブロンドの髪とサファイアの瞳を持つ、彫刻のように美しい青年だ。しかし、予言された「世界を救う聖女」ではなく、疲れ果てた29歳の男が現れたことに、青年は微かな動揺を見せる。
「……エラーか。だが、予言の書には『魂を共鳴させ、世界に安らぎをもたらす対の存在』が召喚されるとある。それが、ビニール袋を持ったスーツの男だとは書いていなかったがね」
行き場のない男に対し、青年は意外な提案をする。それは、解析が終わるまで、この塔で共に暮らすことだった。