あらすじ
領都グラスティで、こっそり副業として占いをしているブランシュ。
実は彼女は男爵令嬢で、伯爵家の侍女見習いが本業だ。
田舎から出てきて半年、今では街の人々に愛される占い師になった。
ある朝、生活に困った鍛冶師ゲイルが無茶な相談を持ち込んできた。
「どこの賭場で勝てるか占ってくれ」
当然そんなものは断る――はずだった。
だが彼には幼い子どもが三人もいる。
このままでは家族が飢えてしまう。
そこでブランシュは、とんでもない行動に出る。
領都一番の鍛冶屋に乗り込み、親方にこう言った。
「鍛冶師をひとり雇ってください」
代わりに求められたのは、親方自身の悩みを占うこと。
親方は鍛冶の材料が届かず、仕事が止まって困っていた。
タダでは占わない主義だが、お腹を空かせた子どもたちのために、ブランシュは引き受ける。
だが、占いだけでは問題が解決しそうにない。
そこでブランシュは、自分の特別な力を使うのだった。