あらすじ
数百年に一度、王家に生まれる光の神のカケラ。
その魂を宿す王子ルシアンは、すべてを与えられながら、ただひとつ――闇の女神との再会だけを欠いていた。
女神は人の輪廻の中に生まれ変わる。
記憶を持たず、ただの少女として。
満たされぬなら、奪えばいい。
そうしてルシアンは周辺諸国を制圧し、“冷徹王”と畏れられる王となった。
即位から五年。
不正のあった孤児院から連れて来られたのは、名も持たぬ十歳の少女だった。
怯えた瞳。幸福を知らない小さな体。
けれど彼女が顔を上げた瞬間、灰色だった世界に色が流れ込む。
少女は自分が女神であることを知らない。
そしてルシアンは、初めて“感情”に翻弄される。
逃げようとする闇。
追いすがる光。
これは、執着から始まる恋と、
世界を愛する少女の輪廻の物語。