あらすじ
王立学園の卒業舞踏会。
王太子カルディオンは突然、婚約者である公爵令嬢フロレンティアとの婚約破棄を宣言した。
「私は真実の愛を見つけた!」
彼の隣にいたのは、涙を浮かべる可憐な令嬢ヴィオレッタ。
彼女はフロレンティアに虐げられてきた可哀想な被害者だという。
王太子は彼女を守ると宣言し、社交界もまた“悪女フロレンティア”という噂を信じていく。
だが――
フロレンティアはただ一言だけ告げようとしていた。
「殿下、お待ちください。その方は――」
しかし王太子は聞く耳を持たなかった。
やがて明らかになる衝撃の事実。
王太子が「真実の愛」と信じた女性は、
すでに結婚していた。
しかもその相手は――
フロレンティアの弟。
人妻との関係を堂々と認めてしまった王太子は、王宮審問で自ら罪を証明することになり――。
王太子廃嫡。
伯爵家没落。
そして巨額の慰謝料。
すべてが決着した後、フロレンティアは静かに微笑む。
「申し上げましたわ、殿下。その女性は――私の弟の妻です」
これは、真実の愛に酔った王太子が自分の発言だけで破滅する物語。