あらすじ

生命の石を握って生まれ、それを手放すとき人は死ぬ。そんな世界で、音楽は神への冒涜として厳しく禁じられている。許されるのはただ一つ、夜明けに大聖堂から響く「朝歌」だけ。 その歌い手に選ばれた少年エリアスは、誰もいない地下の声楽堂で、禁忌の歌を歌い続けていた。頭蓋骨が並ぶ薄暗い部屋で、牢に捕らえられた老人ヨナスと言葉を交わしながら。 ヨナスは語る。海の音を、風の音を、外の世界のすべてを。エリアスはそれを歌にする。 やがてヨナスは告げた。「アルカハ」――声を永遠に閉じ込める、世界最後の箱のことを。 これは、声が残ることを選んだ少年の話。そして、死によって歌を守った老人の話。

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カクヨム
カクヨム2026/03/05
  • 現在の作品神韻の箱 ― ソノラ・アルカハ