あらすじ
世界には勇者がいる。
国家が勇者を保有し、争いは勇者同士の代理戦争で決着してきた。
民が戦う必要はなかった。
だが――魔王軍は、そのルールを守らなかった。
最弱と評され、体面を保つためだけに追放された男アレイン。
彼に与えられたのは、滅びを待つだけの辺境だった。
だが彼は知る。
勇者は戦争に勝てない。
戦争は“群れ”で終わらせるものだと。
農民を兵に変え、陣形を教え、軍を作る。
やがて辺境は、人類初の“戦争”を始める。
魔王を討つのは、最強の勇者。
だがそこへ辿り着かせるのは――最弱の勇者。
これは、英雄にならなかった勇者の戦争譚。