あらすじ
夜の海で、幼なじみと月を見上げる。
ただそれだけの時間。
月は毎年地球から遠ざかっているらしい。
もし500万年が経てば、月は今よりずっと遠く、小さく見えるという。
500万年前、人類の祖先が初めて地球に現れた頃。
その時代の誰かも、同じ月を見上げていたのかもしれない。
そして500万年後の未来にも、きっと誰かが夜空を見上げている。
人間の一生はわずか80年。
それは500万年という時間の中では、ほんの一瞬にすぎない。
それでも――
同じ月を、誰かと一緒に見上げる時間があるのなら。
地球と月と、人間の時間についての、静かな一夜の物語。