あらすじ
昭和二十年八月十五日。焼け跡の東京で、一人の復員兵が目を覚ました。
男は、のちに「戦後最大の怪物」と呼ばれた男の記憶と、現代と過去の政治知識、そして底知れぬ野心を持っていた。
目の前に広がるのは、焦土と化した敗戦国・日本。だが男は絶望しない。
「この国は、俺が買い取る。俺が改造してやる」
男がまず目をつけたのは、史実ではわずか五十四日間の短命に終わるはずの「総理宮」――東久邇宮稔子女王だった。
敗戦の混乱、迫りくる占領軍。崩壊寸前の国家。
その土壇場で、男は機略とカネを操り、女王を「不滅の象徴」へと押し上げるべく奔走する。
対峙するのは、吉田薫、近衛文寧、そして岸信乃といった、昭和を彩る女体化した怪物たち。
最初のタイムリミットは、女王退陣までの五十四日間。それは男だけが知っていた。
一人の「参謀」が、女王という最大の駒を使い、利権と理想、陰謀と情熱が渦巻く戦後保守政治の荒波を、自らの手で書き換えていく**「異世界改造論」**。
「男の時代は終わった。ここからは――俺たちの時代だ」