あらすじ
広島市内のマンションに住む、一見幸せそうな佐山家。 しかし、その内実は夫・満によるDVに支配されていた。 娘の瑞穂を守るため、精神的に追い詰められた妻・瑞希は、ある日、満をベランダから突き落としてしまう。
警察はそれを「事故」として処理した。 完全犯罪は成立した――はずだった。
「私、あの日見てたんですよ」
隣人の老人・境による目撃と脅迫。 さらに、境の息子で「元・神童」と呼ばれる引きこもりの男・隆が、その明晰な頭脳で母娘を追い詰めていく。
絶体絶命の瑞希が頼ったのは、瑞穂の同級生であり、異常な化学知識を持つ天才少年・山口圭太だった。 「僕に任せて。一酸化炭素なんて生ぬるい手は使わない」
大人たちの欲望と保身、子供たちの純粋な狂気が交錯する時、マンションの一室は業火に包まれる。 最後に笑うのは誰か? そして、最も恐ろしい「怪物」とは――?
戦慄のサイコ・サスペンス。