あらすじ
犬のタロは、現在の飼い主ケンジのもとで暮らしている。カリカリは嫌い。大好きな肉を食べながら、お肉評論家のピン芸人、ジューシー肉山が出るテレビを見るのが好きだった。
しかし、ケンジがタロの太り具合に気付き、ダイエットのためにカリカリしか出さなくなった。空腹のタロは散歩中に抜け出し、商店街のお肉屋さんへ向かう。
お肉屋さんとお客さんは、強盗事件の話に夢中だった。タロには目もくれない。タロは考えた。強盗がこの町からいなくなれば、自分が注目され、おやつをくれる人が増える。
タロは、自ら犯人を見つけることを決めた。
鋭い嗅覚を頼りに調べを進めるうち、タロはケンジの部屋から、前の主、京子の匂いを見つけた。テレビのニュースで被害に遭った女性の特徴は京子と一致する。
タロは、京子の身に何か起きたのではないかと不安を抱く。犯人像が『黒いパーカー姿の男』と伝えられ、散歩のたびに事件現場を訪れているケンジに疑念を抱き始める。疑いは確信に変わりかけていた。
しかし現場周辺を探るうちに、肉屋の主人からも同じ匂いを嗅ぎ取り、タロは違和感を覚える。さらにテレビに出演していたお肉評論家のピン芸人、ジューシー肉山の言葉をきっかけに、早合点していた可能性に気づく。
タロはケンジを引き連れて散歩に行く。
散歩中、再び現場に現れた犯人にタロは飛びかかる。大好きな京子さんを傷つけた匂い、タロはためらうことなく噛みついた。
強盗事件の犯人は、肉屋の主人。京子のストーカーだったのだ。ケンジは京子のバッグを探していただけ。犯人ではなく、京子の恋人だった。
タロは犯人に刺されそうになるが、ケンジが左手の指を骨折しながらも、撃退した。
事件の解決後、京子は病院を退院してタロの元へ戻ってきた。町から不穏な匂いは消え、タロの皿には、大好きな肉が戻っていた。