あらすじ
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。……そう、今の私にとっての『重荷』とは、この3.5:1の超速ギヤのことである!」
舞台はホビーの聖地、静岡県静岡市。
静岡市立葵東中学校に通う二年生、**松平世那(まつだいら せな)**は、周囲がアイドルやスマホに夢中になる中、一人で作務衣を羽織り、家康公の戦略をミニ四駆のギヤ比に落とし込む日々を送っていた。
歴史家で模型職人の祖父から叩き込まれた「家康の兵法」。
それは、速さだけを競う現代のミニ四駆界に革命を起こす異色のスタイルだった。
世那が操る愛機『東照・ゴッドスカイ』には、数年前に失踪した天才エンジニアの父が遺した、謎の超技術パーツが組み込まれている。
彼女が「家康の戦術」をシンクロさせた瞬間、マシンは神々しい輝きとともに、物理法則を置き去りにする――!
「鳴かぬなら、完走させてみせようホトトギス!」
最新鋭マシンを操るエリート集団『西軍』との抗争。
静岡の各地(駿府城、久能山、三保の松原)を舞台にした陣取りレース。
そして、父が関わっていた国家規模の極秘計画『プロジェクト・東照』の真実とは。
これは、家康公を愛しすぎる中学生少女が、静岡からホビー界の天下統一を成し遂げるまでの、熱き爆走の記録である。