あらすじ
内容紹介
「婚約破棄だ。聖女こそが、真に国を救う存在だ」
王立舞踏会の夜。
王太子カイルベルトは、公衆の面前で公爵令嬢エレシアとの婚約を一方的に破棄した。
隣には涙を浮かべる義妹ミリア。
神託を告げる聖女ルチア。
それを正当化する教会の司祭。
――すべては“神の意志”だと言う。
けれど、エレシアは動じない。
「では契約通りに」
その一言から、静かな崩壊が始まった。
王家と教会を支えていた資金・技術・物流は、すべて公爵家の支援によるもの。
婚約破棄と同時に、それらは正当に停止される。
奇跡は止まり、港は滞り、帳簿の穴が暴かれ、聖女の“奇跡”の正体が白日の下に晒されていく。
やがて明らかになるのは――
王太子の国庫私的流用。
聖女の偽装。
司祭の横領。
そして義妹の虚偽証言。
「俺は悪くない!」
叫びは虚しく、地位も名誉も王籍さえも剥奪される王太子。
聖女は投獄、司祭は労役、義妹は修道院幽閉。
救済はない。
赦しもない。
あるのは、選択の結果だけ。
これは、感情で怒鳴らない令嬢が、
契約と事実だけで王家と教会を崩壊させる物語。
静かで冷徹。
そして、徹底的に最強のざまぁ。