あらすじ
五年前、一人の男が消された。
それはただの自殺として処理された――はずだった。
大学生だった湊は、ある日突然姿を消した父の痕跡を追っていた。
残されたのは不可解な行動と、わずかな違和感。
やがて彼は、父の失踪の裏に“社会の闇”が潜んでいることに気づく。
違法営業、薬物ルート、海外詐欺拠点。
複雑に絡み合う犯罪の影。
その中心に存在していたのは、表の社会では決して語られない巨大な組織だった。
やがて湊は、ある決断を下す。
真実を暴くため、自ら闇の中へ踏み込むことを。
一方、元刑事の探偵・神代は、ある事件を追ううちに奇妙な共通点に気づく。
それは、数年前に消えた青年の影だった。
表から暴く者。
闇に潜り、内側から壊す者。
二人の正義は決して交わらない。
だが同じ闇を見つめていた。
やがて明らかになる真実。
守るために消えた者と、暴くことで守ろうとする者。
その選択は、本当に正しかったのか――。
静かに進む復讐と贖罪の物語。
失われた五年の先で、二つの運命が交差する。
これは、罪を背負いながらも誰かを守ろうとした男たちの物語。
そして、
交差した朝の先に残されたものとは――。
『贖焔(しょくえん)~交差の朝~』