あらすじ
「聖音師」の男・雪月 花(ゆづき はな)が愛したのは、苗字も持たぬ無垢な村娘・小雪(こゆき)だった。
あやかしの襲撃により命を落とす間際、小雪が口にした最期の願い。
それは本人気づかぬまま発動した「最強の言霊」となり花の心臓を凍らせ彼を「不老不死」という名の監獄に閉じ込めてしまう。
「化け物」として村を追われ、白銀の山奥で孤独にタクトを振り続けて100年。
花の前に、小雪と瓜二つの容姿を持つ少女・湊(みなと)が現れる。
彼女もまた苗字を持たず自らの身を焼き尽くす「紅蓮の花」の力に苦しんでいた。
花はかつて小雪を救えなかった後悔を埋めるため湊を「弟子」という名の道具として扱うことを決める。
冷徹な師弟関係、そして小雪への忠義と湊への芽生えゆく感情の間で揺れる心。
しかし、湊が社の奥で小雪の遺品に触れた時100年前の真実と「小雪の転生」としての記憶が呼び覚まされた。
降り積もる雪の中、過去の呪縛を断ち切るための命懸けの二重奏が今始まる。
「愛」と「呪い」の境界線
悪意のない純粋な願いが、最愛の人を100年縛り付ける残酷な「言霊」の物語。
歪な師弟の絆
過去の亡霊を追いかける師匠・花と、今を必死に生きる弟子・湊。二人の衝突と、音楽を通じた心の「調律」が見どころです。
カタルシス溢れる逆転劇
絶望の果てに前世の自分(小雪)が遺した呪縛を今世の自分(湊)が情熱の旋律で塗り替えるクライマックス。