あらすじ
深夜、ダンジョン経営ゲームをプレイ中だった黒瀬凪は、同意も選択肢も与えられないまま異世界に転移させられた。
気づけば石の部屋に一人。目の前に浮かぶのは、ゲームそのままの「ダンジョンコア」。核は就任と同時に凪の内側を静かに書き換えた——殺傷への抵抗を薄れさせ、支配欲をじわりと刻み込む「倫理調整」を施して。
凪はそれを自覚しながら、止める気になれなかった。
かくして元エンジニアのダンジョンマスターが誕生した。前職で培った設計思想はそのままに、侵入者を一人も通さない防衛網の構築へと動き出す。「強いモンスターを並べるだけは非効率。罠一つで三体分の働きをさせるのが正解だ」——その冷静な分析眼を武器に、ダンジョンは静かに、しかし確実に成長していく。
目標は防衛だけではない。周辺地域への影響力拡大、そしてその先の征服。二つの大国が睨み合う係争地帯の山中から、一人の男の野望が始まる。