あらすじ

二〇二七年。言葉は、質量を持った。 十年前に始まった「言質化」——人間が発した言葉が物理的な力を持つ現象。 怒りの一言は人を傷つけ、約束は目に見える鎖になり、嘘は話した者の体を蝕む。 社会は言葉を管理する法律を次々と整備し、人々は声を出すことを恐れ始めた。 篠宮言は、言質化コンサルタント。 言葉のトラブルを解決する——それが彼の仕事だ。 「構文聴覚」と呼ばれる特殊な能力で、言質化した言葉の文法構造を聴き取り、解体する。 だが言自身、声を出すことを何より恐れている。 自分の言葉が最も危険に物質化することを知っているから。 東京で大規模な言質テロが発生したとき、言は否応なく事件の渦中に巻き込まれる。 テロに使われた呪詛は、現代のどの言語にも属さない「未知の文法」で編まれていた。 言葉が凶器になった世界で、最も言葉を恐れる男が、言葉で世界を救う物語。

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小説を読もう2026/03/03
  • 現在の作品言葉は鉛になる ―声が凶器になった世界で、最も危険な声を持つ男―