あらすじ
十数年の献身を愛が重すぎると一蹴された公爵令嬢リヴィアは、絶望の果てに、彼を再び振り向かせるための完璧な女性へと生まれ変わることを誓う。
独自の占術と心理学を組み合わせ、対象を完璧な幸福へと導こうとする彼女の過剰な献身は、いつしか奇跡の託宣として王都を席巻した。国を救う賢者、戦場を導く聖女として頂点に上り詰めるリヴィア。その傍らには、彼女の執着に近い管理を唯一の福音として受け入れる騎士カイルの姿があった。
しかし、聖女となった彼女のもとに、ギルバートの新恋人が相談に訪れるという残酷な試練が立ちはだかる。自らの情熱の結晶を仇に授ける葛藤の中で、リヴィアは愛の真実と向き合うことになる。これは重すぎる情念を武器に世界を救った令嬢が、己のすべてを肯定する真実の絆を見出すまでの軌跡である。