あらすじ
交通事故で死んだ大樹の魂は、火葬の炎に焼かれる自分の肉体を眺めながら、殺意を燃やす。
自身が死ぬ原因となった女、比賀いつき。彼女は病院で息絶え、魂はあの世へ昇ってしまった。
未練に怒り狂う大樹の魂は、いつきの死体に沈み込む。心臓が再び動き、息が蘇る。
だが、大樹が生き返ったのは女であるいつきの身体だった。胸の重み、股間の空虚、すべてが異物で、自分のものじゃない。
借金、うつ病の衝動、パパ活の記憶が身体から染み出し、大樹を蝕む。
母親と婚約者は大樹の魂を信じてくれたはずだった。
「大事なのは身体の方なのよ」
家族の言葉は冷たく、愛は歪んでいく。