あらすじ
ヒールで治せるのは体の傷だけだった。
魔法が当たり前の異世界でも病に対しては薬だけが有効であった。
悪役令嬢として市民から忌み嫌われていたロレナ=イヴァンは、王国の崩壊と共に処刑ではなく闇市場に高額奴隷として売られることになった。
そこで3年に渡り、様々な用途で使われては売られを繰り返し、現在では息をするだけの人形と化し、廃棄処分セールにより8割引で売られていた。
それでも元令嬢ということで他の奴隷よりは値がついていたが、俺はその元悪役令嬢を薬学の実験という名目で購入することにした。
「あんちゃんも物好きだなー」と、奴隷商人に笑われながらも、家に連れて行きまずはかかっている病を確認し、一つずつ治すことにした。
本当の目的は貧困に苦しんでいた父を見殺しにしたことへの復讐だったが、そのあられも無い姿を見てその気はすぐに失せてしまった。
そうして、彼女の病を少しずつ治しながら2人で生活していたら、しばらくして意思疎通ができるようになり、今では俺の後をついてきては好き好き言ってくるただの可愛い女の子に成り果てしまった。