あらすじ
平安の世。
白い髪と肌、赤い瞳を持つ少女は「穢れ」と恐れられ、集落を追われた。
逃げ延びた先は、人の立ち入らぬ神の山。
そこで少女は、土地を護る老いた神に拾われ、「白依(しらゆり)」と名付けられる。
神を「じじい」と呼び慕い、山で穏やかな日々を送る白依だったが――
彼女はやがて、霊や妖をその身に宿す“依代”としての性質を知る。
だが、人の手によって、その日常は突然奪われる。
陰陽師により神は砕かれ、奪われた“核”。
白依は暴走寸前のまま封じられ、千年の闇へ沈ん
千年以上後の現代。兵庫県北部の小さな神社で封が軋み、奉公として送られた落ちこぼれ異能者・黒羽哀が“異常”を察知する。
そして封印から現れたのは、真っ白な少女――白依だった。
境内が血に染まり、普通なら発狂する惨状の中で、哀だけが膝をつき涙を流しながら呟く。
「き、きれい……」
哀は白依を神と呼び、仕えることを誓う。白依は信用しない。だが奪われた“核”を探すため、哀を利用すると決めた。
一方、国直属の怪異対策組織・陰務省も神格反応を検知し動き出す。
御三家、陰務省、怪異、呪具――千年前の罪はまだ生きている。