あらすじ
■あらすじ
創立六十年を迎えた高齢者だらけの団地に蔓延る規則は、もはや因習と化していた――
とある団地に偶然立ち寄った楽郎は、ひょんなことから部外者なのに団地の草刈りや打ち上げに巻き込まれて団地の代表である理事会長の孫に勘違いされてしまう。
だが、社会学のゼミに所属している彼は、この状況を好機とみて、様々な規則で雁字搦めになり時代錯誤の行事を乱立させる理事会と三、四十代の住民の衝突を目にしたことからこれを卒論にすることを決める。
そんな中、彼は団地では珍しい二十代の独り身の女、待鳥境那と出会うことで、団地への意識や自らの罪について向き合っていく。
やがて、彼は自らが犯した罪と嘘、この団地で恐れられる謎の怪異『あきやさん』に対峙することになる。
果たして、この団地の規則を歪めたものは何か。『あきやさん』とは何者なのか。そして、主人公を惑わす純粋無垢な団地の女、待鳥境那の正体とは――