あらすじ
「あの畑をどうにかしてほしければ、自分で鍬でも振るうんだな」
辺境の村で小さな食堂を営んでいた青年・タロウ。
彼は、かつての師匠(前世の記憶を持つ変態貴族)から受け継いだ『魔法の畑』を管理し、極上の魔野菜を育てながら細々と美味い飯を作っていた。
だがある日、王都からやってきた高慢な特使と、利権に目が眩んだ村長によって、タロウは理不尽にも店と畑を取り上げられ、村から追放されてしまう。
しかし、彼らは知らなかった。
その畑は、タロウの『管理者権限』があってこそ極上食材を生み出すものであり、彼が去った村はたった数日で枯れ果て、特使もろとも崩壊することになるということを。
一方、未練など一切ないタロウは、店ごとインベントリに回収し、相棒の獣人少女・ルゥと共に意気揚々と新たな旅へと出発していた。
「兄様、お腹すいた!」
「よし、極上の肉を焼くぞ」
師匠直伝の『現代物理の調理法』と、ルゥが放つ至高の愛情魔術「美味しくな〜れ、萌え萌えキュン♡(ラブエンハンス)」。
二つの規格外の技術が合わさった時、道中の魔物すらも絶品料理へと姿を変え、その暴力的なまでの「美味い匂い」は道行く人々の胃袋を次々と狂わせていく。
村人が枯れた畑の前で絶望の涙を流している頃、追放された料理人は満天の星空の下で最高に美味い肉を頬張っていた。
これは、本人はただ美味い飯を作っているだけなのに、結果的に異世界の常識や権力を「食欲」で粉砕し、圧倒的なざまぁを果たしていく一人の料理人とポンコツな仲間たちの極上グルメ・ファンタジー!