あらすじ
【無能と蔑まれた王子の逆襲】×【深緋《クリムソン》の呪いに喰われる少女】
アルトォル王国第四王子、ソーマ。王族の証たる力を一切持たず、辺境の「灰色の砦」へと追放された彼は、世間から「無能」と嘲笑されていた。
だが彼は、絶望の淵で牙を研ぎ続けていた。
世界を縛る神の結晶、深緋石《クリムソンクリスタル》を、毒という名の「知略」で解体するために。
一方、一千の軍勢を一人で屠る最強の傭兵少女、ロゼ。
彼女の心臓に宿るのは、かつてソーマが継ぐはずだった強大無比な力。
しかし、その身を内側から結晶化させる代償に、彼女の命は尽きようとしていた。
出会うはずのなかった「空っぽの王子」と「呪われた少女」。
ソーマは崩壊しゆくロゼの肉体に劇薬を流し込み、その暴走する力を無理やり制御下に置く。
「勘違いするな。お前の命は、俺がこの世界の理《ことわり》を食い破るための唯一の対価だ」
すべては、狂った国の生贄として捧げられる姉、エレオノーラを救い出すために。
最強の「呪い」を毒で御する王子が、王国の不条理を根底から塗り替えていく。
神の理《ことわり》に殉ずるか。それとも、理《ことわり》を殺す毒となるか。
奪われた者たちが交わした、冷徹にして苛烈なる盟約の物語。
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