あらすじ
『弁天公園』の横を走る土手の上で
男の死体が発見された。
その死体は実に奇妙で奇怪だった。
口は固く閉ざされ、
周囲はどす黒い血に染まっていた。
死体の傍には・・噛み切られた舌。
失血死か。
それとも。
溢れる血が気道を圧迫したことによる
窒息死か。
あるいは。
噴き出す自らの血を呑み込もうと抗い、
そのまま溺れたのか。
男は自殺を図ったのか。
ただ一つ確かなことは、
男が恐怖と苦痛の中で
死んだという事実だけだった。
これは。
日常に紛れた古からの呪いの記録。
それは。
語り継がれてきた言葉の力。
言葉は言霊となり
諺は呪詞となる。
そして。
いつの世も。
人は人を呪う。