あらすじ
ナイルは錬金術師である。
世界の真理を探究し、金を生み出し、不老不死に至る。錬金術師とは人類の叡智であり、同時に神をも恐れぬ大罪人。
しかしそうといえる錬金術師というのは才能ある本の一握りであり、ナイルは真理とは程遠く、様々な毒物を細々と研究するだけのうだつの上がらない研究者だった。
マズい煙とインクの匂いと、大量の毒物に囲まれた毎日を送っていたナイルは、日々排出される無駄なものをフラスコの中に捨てていた。混沌とした残骸だらけの塊——ある日、ナイルはその中に切った指から浮き出た血を捨てたところ、眩い光と共にゴミ溜めの中から謎の生命体"ホムンクルス"が誕生した。
ホムンクルスは成長し、人の姿になっていく。その両手に、全能の力を宿して。
触れたものを癒し、望んんだものを創造する力。
それは人を救うことにもなれば、争いを生み出すことにもなる。
ぐちゃぐちゃに混ざったフラスコの中から始まる、救世と大罪の物語。