あらすじ
没落寸前のヴァルモン伯爵家の三女、リーナ・ヴァルモン十八歳。
特別な魔力も、際立った美貌も持たない平凡な令嬢の元に、ある日突然、王国最強の魔法使いにして冷血と恐れられるクロイツ公爵――アルデン・クロイツが現れた。
「契約だ。三年間、私の妻を演じてくれ」
愛のない結婚。それでも家族を守るため、リーナは震える手で契約書にサインをした。
氷のような公爵邸での生活が始まる。
無口で無表情、笑顔など一度も見せたことのない夫。使用人たちの冷ややかな視線。三年後には終わると決まっている結婚。
どうせ契約だから、心を動かしてはいけない。
そう自分に言い聞かせていたリーナだったが——。