あらすじ
如月学園でまことしやかに囁かれる『不思議四天王』の怪談。
黒板から生える髪、無人の水飲み場から出る水、震えだす骸骨、そして夜の回廊を走る着物の女——。
幽霊の存在に怯えきったサクタロウに懇願され、瑠璃は渋々その『物理的な証明』へと乗り出す。
しかし、天才的な物理的観察眼と『情動の視座』を持つ彼女が怪異の現場で見つけたのは、花瓶に突き刺さった『新しいフランスパン』や、骸骨の胸に隠された『百均のアクリルパーツ』といった、本来そこにあるはずのない不純物ばかりだった。
次々と暴かれる、恐ろしくチープで涙ぐましい物理トリックの数々。
そしてすべての点と線が繋がった先、旧校舎の奥底に眠る【パンドラの箱】に行き着いた時、瑠璃の脳内に流れ込んできたのは、呪いや怨念よりも遥かにおぞましい、ある兄弟の『12年にわたる痛々しい情動』で……。
「……よいかサクタロウ。世の中には、不純なまま封印しておいた方が良いモノもある」
孤高の天才・如月瑠璃が初めて自らの意志でルーペを置き、謎を謎のまま闇に葬る!
決して開けてはならない『黒歴史』に迫る、シリーズ第8弾。