あらすじ
中堅IT企業の社畜SE・湊(みなと)は、連日の徹夜で感情のデバッグすら諦めていた。
深夜2時、エナジードリンクを流し込み帰宅する彼の前に、ゴミ捨て場を背にした「異物」が立ちはだかる。
腰まである黒髪、ボロボロの着物。
そして、暗がりにぎらつく峻烈な殺気に満ちた瞳。戦国時代から転生してきた侍・瀬戸蔵之介である。
喉元を切り裂かんとする実戦の威圧感。
だが湊は眉一つ動かさず、無造作にiPhoneを突き出した。
最新デバイスの光に腰を抜かし、一瞬で「怯える不審者」へと成り下がった侍。
湊は「通報の説明をするのも面倒くさい」という合理主義に基づき、彼を自宅へ収容してしまう。
翌日、事態は加速する。
湊の飲み仲間でコンビニ店長のチャラ男・真田幸介が、蔵之介を一目見て言い放つ。
「え、顔面強くね? うちで働かない!?」
真田の苗字に「幸村公の再来」を見出した蔵之介は、真田の適当な指示を「最新の兵法」と誤認。
レジ打ちを『兵糧の計算』、品出しを『要塞の構築』と呼び、深夜のコンビニを戦場へと変えていく。
死んだ魚の目のSEがコードを叩き、結束バンドで髪を括った侍が廃棄弁当を恩賞として拝領し、店長がそれを見て「マジウケる」と酒を飲む。
納期、忠誠、そして深夜のノリ。
噛み合わない三人の生き様が、ネオン煌めく都会で激しく火花を散らす、スタイリッシュ不審者ドタバタコメディ!