あらすじ
専業主婦の一条美咲(25歳)は、郊外のマンションで夫・健太の帰りを待ちながら暮らしていた。自分の誕生日すら忘れられ、夫の残業が増え、香水の匂いに気づきながらも「考えすぎだ」と自分に言い聞かせていた。
ある夜、眠れずにSNSを眺めていた美咲は、見知らぬアカウントに辿り着く。そこには、美咲のベランダで育てた赤いバラを背景に、高校時代からの親友・佐伯リナと夫・健太が頬を寄せて笑う写真があった。
さらにリナのコメント――「本妻、鈍感すぎてマジウケるw 早くこの家から追い出してあげなきゃ」
これを目にした美咲は、過呼吸を起こしてスリッパのままマンションを飛び出す。
路地で倒れかけた美咲を助けたのが、風間蓮。
細い眼鏡をかけた静かな男で、かつて健太の会社で働いていたと名乗る。
美咲がすべてを話すと、蓮は「心当たりがある」と言った。
蓮が会社を辞めさせられた理由は、自分が一年かけて作ったシステムの提案書を健太に盗用され、抗議したら逆に解雇されたからだった。美咲と蓮は「目的が一致する」として手を組む。
こうして、美咲の蓮による復讐作戦が実行された。
健太の昇進と新築マイホームの完成を機に、祝賀パーティーが催された。ゲストには健太の上司・役員、静子、そしてリナとその交際相手・坂口も招かれた。蓮も「後輩」の名目で同席する。
パーティーの佳境、「家族の思い出ムービー」と称して美咲がスクリーンに映し出したのは、集めてきたすべての証拠だった。健太が上司の悪口を言う音声。リナが美咲の化粧品を捨てる自撮り映像。リナが静子の飲み物に薬を入れる場面。そして二人の電話のやり取り。
場は凍りついた。
健太とリナは「リバース」というコミュニティを主宰する狐塚慎一郎という人物のもとで、美咲や蓮への復讐を開始する。
泥沼の戦いが、ここに展開するのであった。