あらすじ
公爵令嬢ユミは、王太子レオニスとの婚約を頑なに拒み続けている。
理由は言えない——ユミは吸血鬼一族の末裔であり、その正体は国家機密。知られれば断罪され、家も彼女も終わる。
しかも一族の掟は残酷だった。結婚が成立すれば血の契約が刻まれ、ユミは夫の血を毎日少量もらわなければ生きられない。愛した人を日々傷つける存在になりたくなくて、ユミは誰も愛さないと決めていた。
そして、ユミが婚約を拒む決定的な理由がもう一つある。
満月の夜、ユミは月影のユミへ変身してしまう。 冷たくて正直で、血に忠実。理性が薄れ、鼓動と血の匂いに支配される別人格だ。