あらすじ
人間には寿命がある。
けれど、死を悲しむ必要は無い。
何故なら死は、人間を从間(じゅうげん)に生まれ変わらせるキッカケに過ぎないから。
从間(じゅうげん)とは、人間としての記憶や性格を全て受け継いだ、デジタルな存在。故に寿命は無い。
从間は楽だ。
風邪もひかない、見た目や性格だって簡単に整形することが出来る。人間関係の嫌な記憶も削除すれば良い。
己自身や、己の境遇に不満を抱く若者は、進んで自らの肉体を捨てて、从間になろうとする。
「あー、整形したい。死んで从間になりたい」
「それな。学校の勉強もダルいし、从間になるのは全然あり」
「じゃあ、今度一緒に死のうよ」
社会は成熟していた。個人の意志が何よりも尊重されて、この社会では、自ら死を選ぶ事だって当然のことだ。
死んでも从間になるだけ。本当の意味で死ぬ訳じゃない。それに从間は、人間と同様の権利が認められている。
主人公のソラは、そんな社会に辟易し、心の底から嫌悪していた。命をやすやすと捨てる思想が蔓延る世の中に馴染めずに、ストレスを蓄積していた。
クラスメイトが何人も死んで、そして从間になった。
そんな現実にどうしても耐えられなくて、ある日、ソラの気持ちは爆発した。
自らの命をお金で売って、約半年の寿命になるのと引き換えに大金を得た。学校も辞めた。半年限りの残りの人生を謳歌するために、都会の高級住宅街に一人引っ越した。
生きる意味も無く一人暮らしを始めた都会の街で、ソラは宝石が散りばめられたピアスを身に付けているシネンという女性と偶然に出会う。
彼女は、人間の記憶や感情を抜き取って宝石にする『心の錬金術』の使い手で……
この物語は、ソラが人間としての残りの寿命である半年をどう生きたのか。また、シネンとの関係性と、彼の心の変化を描く。
【主要人物紹介(初登場時点)】
ソラ(人間):主人公(16歳)
ミナト(从間):主人公の友達(16歳)
シネン(人間):宝石店を経営している(20歳)
Nira:対話型AIエージェント
以下、特大ネタバレ注意⚠️
【電撃小説大賞様、応募用あらすじ】
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