あらすじ
中学二年生の新木はじめは、幼い頃から両親の不仲の間に立ち続け、「嫌われないこと」だけを考えて生きてきた。
本心を押し殺し、感情を表すことができないまま、どこか空っぽな毎日を過ごしていた。
中学三年の冬。
雪の降る帰り道、交差点でトラックに轢かれそうになった少女をかばい、はじめは大事故に遭う。
目を覚ましたとき、彼の足は動かなくなっていた。
絶望の中で出会ったのが、あの日助けた少女――安田れいなだった。
彼女は毎日病室を訪れ、他愛のない学校の話を続ける。
はじめは次第に笑顔を取り戻し、やがて彼女に特別な想いを抱くようになる。
しかし、ある日を境にれいなは突然姿を見せなくなる。
彼女が抱えていた“秘密”と、最後に残された一通の手紙。
それは、止まっていたはじめの時間を再び動かすものだった――。
雪の日の出会いから始まる、切なくて優しい青春恋愛物語。
大切な人に出会ったとき、人はもう一度、生きる理由を見つける。