あらすじ

思えば、あの日――すべては、あの白すぎる満月の夜から始まったんだと思う。  中学三年の二月。卒業を控えた放課後の図書室。  窓の外に浮かぶ「スノームーン」を見上げて、私はノートの端に、行き場のない想いを五・七・五の形に書き付けた。  偶然それを目にした、幼馴染のハル。  彼が迷いなく書き足した、七・七の下の句。  それが、私たちの「秘密の約束」の始まりだった。 「一日一首、交互に書こう」  駅までの帰り道。街灯の下。白く消える息。  素直になれない私たちは、直接言えない言葉をすべて、三十一文字の中に隠した。  けれど、卒業というタイムリミットは、残酷に二人の歩みを急かしていく。 ――これは、言葉にできない想いを和歌に託した、不器用で、透明な純愛物語。

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カクヨム
カクヨム2026/03/01
  • 現在の作品放課後スノームーン