あらすじ
一度目の十七歳の人生で、すべてを失った。ただ生きていただけなのに。
家族も、居場所も、そして――命そのものを。
次に目を開けたとき、カメリアは過去に戻っていた。
二度目の人生で彼女が選んだのは、貴族令嬢として生き直すことではなかった。
家族を守るために、男として身を隠すことを決意する。
少年リンとして身を寄せた隣国の教会で、前世では起こらなかったはずの王位継承を目の当たりにした。
そして冷酷無慈悲と噂される新国王ライラック・アスフォデルは、あろうことかカメリアの家族がいるミレット王国へと宣戦布告の準備を始めたという。
その噂の真偽を探るため、リンとしてアスフォデル国の徴兵参加を決意する。
直接関わることはないはずの存在なのに、なぜか戦争の歯車は、彼女を中心に回り始める。
前世とは違う選択。違う行動。
それでも、確実に近づいてくる破滅の影。
彼女はまだ知らない。
この戦争が、やり直しの結果であることを。
そして――カメリアが逃げたその日が、誰かのすべてを壊してしまったことを。