あらすじ
昔から母のことが嫌いだった。
嫌いな理由はいわゆるモンスターペアレントと呼ばれるもので、ママ友とよく揉めていたのだ。
そのせいで、友達からも距離を置かれるようになり、小中と友達ができなかった。
高校になるとそういった親同士の接点はほとんどなくなり、解放されたかと思ったが、今度はストレスの矛先がこちらに向くようになった。
そのせいで毎日のように口論を繰り返した結果、精神的に耐えられなくなった俺は高校2年の秋に家を飛び出した。
高校に行ってからはそれなりに友達はできたおかげで数日は暮らすことができていたが、ずっと泊まることはできず、いよいよ公園での野宿を本気で考えていた時のことだった。
「ねぇ、こんな時間に何してんの?」と、振り返るとコンビニ袋を手に下げたクラスメイトの豊島さんが立っていた。
学校1可愛いが男子嫌いで有名な豊島さんに声をかけられるとは。
「…え?あぁ…まぁ…天体観測…とか?」
「肉眼で都会の夜空に綺麗な星が見えるなら眼科に行くことをお勧めするけど」
「…おっしゃる通り」
「それで?何してんの?」
「…家出」
「…そう。高嶋くんの家庭環境については耳に挟んだことがあったけど…。いよいよ家出したのね。それじゃあ、私の家に来たら?どうせ一人暮らしだし」
「…え?」
こうして、俺は豊島さんの家にお邪魔することとなった。