あらすじ
火事で住む家を失った20歳の瑞生心(みずき・こころ)は、少ない貯金を頼りに家賃2万8千円の激安マンションへ飛び込む。
ただしそこは“事故物件”。住人が怖がってすぐ逃げ出す曰く付き――だった。
「おばけさん!今日から同居お願いします!」
勢いでそう宣言した初日、現れたのは白装束の幽霊ではなく、やくざ顔で口の悪い男の幽霊・仁(じん)。
怖さのベクトルが違いすぎる上に、なぜか料理や掃除、防犯まで口うるさく指導してくる「生活力の鬼」だった。
ところが平穏は長く続かない。
夜になると“敵対組”のやくざ幽霊がカチコミに押しかけ、死んでもなお抗争が勃発。さらに隣室には紳士的な敵対組若頭まで住み着き、マンションには幽霊ヤクザがどんどん増殖していく――。
心霊現象の恐怖より、治安(と規約)がおかしい。
ここは事故物件じゃない。「心霊ヤクザマンション」だ。
焼け出された娘と、縄張りに生きる幽霊たち。
怖いのに笑える、けれど時々ゾッとする――新感覚・怪異コメディ。