あらすじ
料理人になる夢を抱き、修業資金を貯めていた平凡なOLの神谷美紅(ミク)は、不慮の交通事故で異世界の深い森へと迷い込んでしまう。
空腹のあまり未知の果実を口にした瞬間、彼女は食材の成分や最適な調理法を直感的に理解できるチートスキル【神の舌】を授かった!
偶然出会ったイケメン騎士に即席の絶品肉料理を振る舞ったミクは、その腕を見込まれて王宮へとスカウトされる。
しかし、そこで待っていたのは、極度の偏食で固形物を一切受け付けず、やせ細ってしまった氷の皇帝・レオンだった。
「なら、胃の奥まで優しく沁み渡る温かいものを作りましょう」
ミクが【神の舌】を駆使して作った究極の「玉子雑炊」。
その優しく深い出汁の味わいに、心を閉ざしていたレオンは涙を流して完食し――!?
「お前が私に、食べる喜びと生きる意味を与えてくれた。私の傍にいてくれ」
皇帝専属の特任料理番に大抜擢されたミク!
頑固な料理長にも実力を認められ、王宮の厨房で未知の異世界食材を次々と絶品グルメに昇華させていく。
やがて大国の使者が仕掛けた絶体絶命のピンチも、ミクは【神の舌】とありふれた野草の力で跳ね返し、レオンとの絆を深めていくのだった。
美味しいご飯が紡ぐ、胃袋と心を掴む異世界クッキング・ファンタジー!
読めば絶対にお腹が空く、心温まる溺愛ストーリーが開幕です。
【登場人物紹介】
◆神谷美紅(ミク)
料理人になる夢を抱き、修業資金を貯めていた平凡な会社員。不慮の事故により異世界へ迷い込んでしまう。食材の成分や最適な調理法を直感的に把握できる規格外の能力「神の舌」を授かる。明るく前向きな性格で、誰かのために美味しいご飯を作る時間が何よりも好き。
◆レオン・ヴァルハイド
広大な帝国を治める若き皇帝。幼少期の毒殺未遂による心の傷と、桁外れの魔力がもたらす過敏すぎる感覚のせいで、極度の偏食に陥っている。食事そのものに嫌悪感を抱き、常に体調を崩してやせ細っているが、本来は民を想う心優しい青年。
◆アルフ
王宮に仕える護衛騎士。明るく裏表のない性格で、剣の腕は超一流。森で魔物を討伐していたところ、ミクと出会う。彼女の作った料理の味に度肝を抜かれ、衰弱していく主君を救いたい一心で彼女を王宮へ連れて行く。
◆バルト
王宮の厨房を取り仕切る厳格な料理長。頑固で職人気質だが、料理に対する情熱は本物。最初は素性の知れないミクを警戒するものの、彼女の確かな腕前と真摯な姿勢を見るうちに、良き理解者となっていく。