あらすじ
「ここに閉じ込められて、どれほどの時間が経ったのだろう。何十年か、何百年か、それとも――何千年か。」
目を覚ますと、そこは湿ったコンクリートの独房だった。
灰色の壁一面には、無数の刻み傷。正の字のように並ぶそれが、気の遠くなる時間を物語っている。
右手には、見覚えのない蒼い宝石。
半開きの扉の向こうへ進んだ先で、彼はひとりの少女と出会う。
「あなたの名前は?」
問われて、少年は答える。
「……オボロヅキ」
それが本当の名かどうかも分からないまま。
広大な監獄をさまよう未知の存在。
繰り返される死。
巻き戻る時間。
これは、ひとりの少年が、たったひとりの少女を救うために、何度も命を差し出す物語。
監獄の外で、また会うために。